大判例

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横浜地方裁判所 昭和42年(ワ)1467号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕二、<証拠>を総合すると、被告坂倉が時速一〇粁で進行していたところ、訴外幸次郎が道路(歩車道の区別がない)左側を歩いて来るのを認めたが、横断することはないであろうと軽信して、漫然と進行を続けたところ、数米に接近してはじめて同人が一、二歩斜めに横断しかけたのを発見し、慌ててハンドルを右に切り、辛うじて接触はさけたものの、その際のあおりで同人を路上に転倒させ、右前頭部挫傷、右顔面挫傷、脳しんとう症、右下顎骨骨折(この骨折については当事者間に争いがない)の傷害を与えたこと。訴外幸次郎は、昭和四一年九月二三日から同年一二月一四日迄入院治療を受けて、同日退院し、以来自宅で臥床して療養を継続していたが、昭和四二年一月一九日急性肺炎のため死亡したことが認められる。<反証排斥>。

被告らは、訴外幸次郎の前記傷害と死亡原因である急性肺炎との間には因果関係はないと主張する。

<証拠>によると、訴外幸次郎が肺炎を起した昭和四二年一月上旬には、同人はすでに年令が満八〇歳であつたことが認められる。又、同人が昭和四一年九月二三日から同年一二月一四日迄入院し、退院後も自宅で病床に親しんでいたこと前記認定のとおりである。

しかして、<証拠>によると、老人が長期にわたつて臥床する場合、非常に肺炎(老人性肺炎)を起し易くなるものであるということが認められるので、本件傷害による右長期の臥床と急性肺炎(老人性肺炎)との間には相当因果関係があるものと言うべきである。(石藤太郎)

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